第45話 萌える野心

「あいたた⋯」
突然の出来事に湯世林は驚いた
30分後、もう一回服用して試してみることにした
「そうだな、今度は⋯」
再びイメージに集中する湯世林
すると⋯ガコン☆
「痛ぇえええええ！！」
今度も湯世林の頭上から何か降って来た
「なんでいちいち頭の上から降って来るんだ！！」
目の前には⋯
スケベ椅子が意味深に転がっていた
しかし、次の瞬間
それに思い当たる節があったことに気づいた
湯世林は自分が考え事をする際
頭上を意識して考えるクセがあったのだ
なので今度は目の前を意識してイメージしてみることにした
念のためヘルメットを被る
そして、さらに30分後⋯
「おお！！すげー！！具現化率100％の薬だったのかよ！！」
湯世林の目の前には
美少女のリアルドールが鎮座していた
まぁ、湯世林も⋯
そう言う愛らしい一面を持ち合わせた男だった
だが、本物の美少女を召喚しようとまでは流石に思わなかった
岩凪が提示して来たものは薬剤師になってから
はじめて見たものだった
このトトバースでもこのような薬効、性質のある薬品はなく
まったく新規のものとなる⋯
中毒性のない具現化率100％の薬は夢の発明品だ
「岩凪君には悪いけど、特許出願して俺のもんにするわ」