第12話 決断

一方、岩凪は一人部屋で悶々としていた
なかなか寝付けず
ベットの上で考え事を続けていた
昼間は自身の女体化を想像して鼻血が出そうになったが⋯
警察がやって来たことで頭が急激に冷やされ
やはりと言うか⋯できれば天国へ行き、来世も再び男として生まれ
死ぬまで美少女とチョメチョメして過ごしていたい
そう強く願うようになっていた
だが、このままデスタウンに残りその思いを実現させるのも
悪くないと考えるようにもなっていた
それが現実的だろう
岩凪が死んだ時
気づいたら見知らぬ国の海岸に打ち上げられており
その国によって保護された
最初はこれが世に言う異世界転生か！？と思われたが⋯
役人のような人物に死んだ理由をいろいろ聴取され
霊界通行書や身分証明書を発行してもらい
三途の川までの旅費が支給され
きちんとあの世へ渡って成仏するように説明、指示された
これがデスタウンに彷徨い込んだ死者に対する
トトバースでの一般的な対応となる
そうして岩凪はピータン王国に辿り着いた
もちろん例外もある
あの世へ行くのを拒みデスタウンに残り続ける選択肢も許されている
デスタウンで生まれ育ったデスタウンっ子もいるが
デスタウンの住人の多くは元死者だ
岩凪の腹は決まった⋯
「よし、俺を受け入れてくれる国を探そう！！」
迷いの感情が一掃されたためか
直後、彼は急激な眠気に襲われ始める