タルパ戦争 File57 アホムッツリ星域会戦
巨大掲示板たらばがにオカルト板⋯⋯
一人のタルパーにより次々とおかしなスレが乱立される。
とうとう、宇宙神軍救済計画スレやきそば30杯目に達した。しかし、25杯目くらいから異変が見られるようになっていた。
木口への思いが突然届き難くなった⋯⋯
そう、喚き散らすような投稿内容へ変わって行った。
そして、31杯目に達した直後、管理人よりすべての宇宙神軍救済計画スレはごっそり削除された。
行き場を失ったデルタの思念が⋯⋯
宇宙で木霊する。
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「全軍、アホムッツリ星域へ集結せよ!そこでUFOを迎え撃つ!」
旗艦ギガマックスに座上し艦隊の指揮を執るB子⋯⋯宇宙空間で無数のペヤングが整然と並び陣形を組む。
「敵艦隊の司令官は⋯デルタというヤツやな?」
「おい、いいのかよ!こんな使い方して!」
ポクシーがB子に対して水を差すような発言をする。
「別にええやんか!たまには楽しく遊びたいねん!てか、うちら航空隊もたまには艦隊戦をやってみたいねん!」
「そうだな⋯⋯将来は空母の艦長になりたいし⋯⋯」
「せやで、こいつを使って未来をそう変えることも可能かもしれん」
「それにしても⋯⋯こいつで明晰夢を誘発させることができなんて⋯⋯なんて兵器だよ。頭おかし過ぎだろ!」
「取説みると敵兵に幻覚夢を見させて戦意を喪失させる機能らしい⋯⋯まぁ、よくわからんが、タルパ戦争が起きた時代で遊んでみよう!」
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自宅で一人の女性が発狂していた⋯⋯
「なんで!なんで削除されたの!酷いわ!」
そして、そのまま激しいトランス状態に入りダイブした。
デルタは木口とのチャネリングを再び確立、これまで以上のものに強化すべくダイブしたつもりだったが⋯⋯
B子がタイムマシンで誘発させた明晰夢と融合して行った⋯⋯
デルタは想念の力を集中させ、無数のUFOを自身のダイブ界に並べた。
それはまるで、これから起こるであろうペヤングとの戦いを思わせるものだった。艦隊のような陣形を組ませる。
「木口ぃ、木口ぃ⋯⋯あなたの意思を強く感じ方へ向かうわ」
な訳なく、B子の意思に惹かれるようにアホムッツリへ向かう。