第27話 タルパ作りに必要なこと

投稿日 2024.01.05 更新日 2024.01.06

 幼馴染の隠された一面を知り、興奮する夕菜⋯⋯

 穂都と談笑した後、自宅へ帰宅すると、早速、タルパ作りのための準備を再び始めた。タルパを作るための生活環境は、衛生的でなくてはいけない。

 部屋の掃除と整理整頓を始める。

 ファミレスで穂都から指示されたものだった。

 西口商店街の雑貨屋のおやじも、東口で占い館を営むシシルも触れなかった内容である。タルパを作るためには「気」が必要である。良い気を集めやすくするためにも、タルパ作りのための環境はきれいでなくてはならない。

「タルパ作りに風水が役立つとはねぇ。言われてみればそうよね」

 次々と不用品をダンボール箱に詰める夕菜。

 珍しく、部屋の掃除と整理整頓をしている夕菜を見て感心する母⋯⋯

「あら、どうしたの?急に部屋のお片付けしちゃって?」

「ちょっとね。夏休み前に部屋を整理しておこうと思って⋯⋯」

 ようやく、部屋の片づけが終わり、一段落する夕菜。スマホを取り出すと、トットフォーのXアカウントを見る。

「やってるやってる」

 夕菜はトットフォーのポストにいいねボタンを押した。その時、おすすめに表示されていたリンダなるタルパが気になった。

「この人⋯⋯タルパか?よく見かけるな」

 リンダのポストにもいいねを付けた。

 夕菜はすっきりとした部屋の隅に座り込み、しばしXを見入る。夕飯まで少し時間があった。仄かにカレーの匂いがする。

 今晩の夕食はカレーだろう。

「なんだ?こりゃ?」

 タルパとまったく関係のないものだったが⋯

 横浜市内で起きた、ある珍事件を伝える内容が、次々とリポストされ拡散されているのに気づいた。

「何、これ⋯⋯ぷっ、わははははは!!」

 スカートを電車のドアに挟まれ、そのまま電車が発車してしまい、パンツ丸出しの姿でスカートを追いかける女性の姿が映し出された動画が⋯⋯拡散されていたのだ。一応、顔にはモザイクはかけられてはいた。

「だから、電車とかバスに乗って学校なんか行きたくないのよねぇ~」

 この動画は、日テレニュースやアベマTVでも報じられ、話題を呼んだ。

 直後、一階から母の呼ぶ声がする。

「夕菜、お夕飯できたわよ!」

「は~い!」