第31話 来世への決意

正確にはユセリア移民局の広報官になるらしいが⋯
この酔った男いわく
我が国には徴兵制度があり
移民はまず最初にそれで誠意を見せてもらうとのことだった
何気にヤクザのような言い草であったが
ある意味において筋は通っており
間違ってはなくないように感じられた⋯
しかし、その期間は二年
実態も徴兵と言うよりは徴用に近く
極寒のユセリア平原で
鉄道建設や森林伐採の作業に従事させられることも
あるとのこと
途中で〇ぬこともわりと多いらしい
尚、ユセリアで〇ぬと⋯
リスポーン（転生）は90%の確立でユセリアになるとの
怖い話もされた
「俺が言うのもなんだが⋯地獄でさっさとお勤めを果して来世に駆けたら？」
「え、ああ、そうですね」
「じゃ～そう言うことで、気をつけて帰ってね！！」
男は意外や⋯とっても良い人だった
岩凪は決意し、立ち上がるとこう叫んだ⋯
「自分の来世は美少女です！！老いても美魔女を目指します！！」
「おう！！なんだかよく分からんが頑張れ！！」
岩凪は勇気で奮い立った
本当によくわからないのであるが⋯この男となぜか意気投合してしまい
友情の証と称して
ユセリアのウォッカと謎の菓子まで貰ってしまう始末となった
そしてセンターを後にする岩凪
帰りのバスの時刻までしばらくあったので
後は市場や国境検問所などを見学して過ごすことにした